かつて “若者 “のものだったパテック・フィリップは、今や “手の届かない “存在に
パテックフィリップの時計の中で最も低価格で、最も手に入れやすい位置にある、今日「手の届かない」非常に「不思議な」時計があります：パテックフィリップアクアノート、通称グレネードです。
以前、パテックフィリップの「アクアノート」の開発について書きましたが、今日はその実態を見てみましょう。
パテックフィリップ グレネード 5167
若者のためのパテックフィリップの原点。
1997年に発売されたパテックフィリップのグレネード。 パテック・フィリップによると、このアイデアは、スポーツやミリタリーの属性を持ち、これまでパテック・フィリップを買ったことがない若い人たちにアピールするエントリーレベルの時計を発売することだったそうです。 パテックフィリップ グレネードは、パテックフィリップのレギュラーウォッチ「CALATRAVA」コレクションのエントリーモデルより少し安い価格で、最もエントリーなパテックフィリップとして位置づけられている。 現在の公定価格についても同様で、次のとおりです。
パテックフィリップ・カラトラバ・コレクションのエントリーモデル、モデル5196は公称価格191,800円です。
パテックフィリップ アクアノート（グレナディア）スチールケーステープモデル5167A 168800円。
パテックフィリップ カラトラバ レギュラーウォッチエントリーモデル5196（上）は5167A（下）に比べ、やや高めの指標価格となっています。
それ以前は、この手榴弾はパテック・フィリップが与えたポジションに確かに「応えて」いた。 2010年頃、グレナディア5167Aの需給が安定していた当時の市場環境では、値引きや為替、流通市場などを考慮すると、テープ付き5167Aを10万円以下で購入することも珍しくなかった。 グレネード5167Aを買うか、ダイアゴナル116520を買うかで悩んで、時計を買う話も出ていました。 今、昔のネットの書き込みを見返すと、悲しくなるくらいです。
パテックフィリップ5167A（上）、ロレックスディトナー116520（下）。 写真の5167Aは、ティファニーのダブルラベル仕様です。
その後、市場の風向きの変化や、近年の時計市場への大量の資金流入により、一歩一歩、人気時計の実勢価格は押し上げられることになった。 パテックフィリップ・グレナードは、一時期、パテックフィリップ・ノーチラスの「代用品」となった。 なぜ「買い替え」だったのか？ ノーチラスが話題になり始めると、行列ができるか、値段が高いかのどちらかで、ノーチラスにちょっと似ているグレネード5167Aが「二番煎じ」の選択肢になったのだ。 5167Aは一気に上昇し、最終的には30万円以上、40万円以上となった。
パテックフィリップのグレネードは、一時期、ノーチラス号の「代用品」になっていた。 写真はノーチラス5711A。
なぜ、こんなことになったのか。
10年前は時計を買う人も売る人も今ほど多くなかったし、10年経ってもパテックフィリップの年間生産量は変わらない。 年間約6万個の時計が生産されているが、そのうちスチール製の時計はわずか20％である。 この20％は、女性用腕時計、クオーツ腕時計、その他の個別のスチールケースのモデルも取り上げてしまい、最終的にノーチラスとグレネードにはほとんど残らないのです。 そして、10年前に比べて、今は時計を買う人の数が圧倒的に多いのです。
パテック フィリップのオーナーであるティエリー・スターンは、グレネード・デュアルタイム・モデル5164を着用しています。
パテックフィリップのオーナー、ティエリー・スターン氏も、パテックフィリップはスチール製の時計にあまり重点を置いておらず、それはパテックフィリップの非常に小さな部分を占めており、今後もそのように推移すると述べている。 パテックフィリップにとって、スチールは重要かつ控えめな素材です。 金や貴金属のモデルが売れず、販売支援に苦慮しているブランドだけがスチールウォッチに注力するのであり、パテックフィリップは明らかにそのようなブランドではない。 パテックフィリップは、俗に言う「ヴェルサイユ」的な時計作りを行っています。何しろ、パテックフィリップやヴァシュロン・コンスタンタンなど、ゴールドウォッチだけに特化し、スチールウォッチの割合はごくわずかな主流ブランドだけなのですから。 時計ブランドの大半は、スチール製の時計に依存しています。
パテックフィリップ グレネード デュアルタイム モデル5164
パテックフィリップの擲弾筒は、大きく2つの世代に分けられます。 第1世代の5060/5065と第2世代の5167、この2つのベースモデルからさまざまなサイズや分岐機能が派生していきました。
初代グレネード5060/5065、1997年～2006年
1997年、パテック・フィリップ初の擲弾筒「5060」が発表された。 5060はやや実験的な性格を持ち、わずか1,000個が限定生産された。 5060の出来栄えを見たパテック・フィリップは、1998年に正式な生産バージョンである5065を発表した。
パテックフィリップ初のグレネード5060は、盛り上がったギョーシェ模様が見える文字盤で、3時位置には数字の3とカレンダー窓の両方があります。
実験モデル5060に対し、正式生産モデル5065は、サイズが38mm、ムーブメントは315自動巻き、シースルーバック（5060は36mm、キャリバー330、シースルーではない）。5060/5065、この世代の最大の特徴は、パテック フィリップ アクアノートの「グレネード」の別名を生んだ、立体的に盛り上がる大型ギヨシェ文字板の採用である。 グレネード」という通称が誕生した。 5060/5065世代の擲弾筒は、文字盤の3時位置に数字の3アワーマーカーとカレンダー窓があり、一目で5060/5065と分かるようになっているのも特徴である。5060/5065世代の擲弾筒からは、クオーツムーブメントの5064、36mmの小型モデル5066などが生まれた。
パテックフィリップ5065、手榴弾の最初の量産モデル。
グレネードの2代目、5167、2007年～現在。
2007年に発表された現在販売中の「パテックフィリップ グレネード 5167」は、サイズが40mmに拡大され、先代のグレネードで顕著だった「大きな市松模様」が、5167では「市松模様のライン」に変化しています。 5167は、現在のパテックフィリップの主力自動巻きムーブメントであり、パテックフィリップの品質保証書が貼られたパテックフィリップ324自動巻きムーブメントが搭載されています。 5165も5167と同時に発売されたが、38mmの5165は5年後に生産終了）。
パテックフィリップ5167、チェックのラインが見える文字盤で、3時位置に日付窓があるのみ。
パテック・フィリップ・グレナディア5167に採用されている324自動巻きムーブメント。
5167からパテックフィリップは数々の派生モデルを生み出し、そのすべてが現在も販売されている。 42.2mmホワイトゴールドの「グレネード 5168」、デュアルタイムモデル「5164」、クロノグラフモデル「5968」、クオーツムーブメントのレディースウォッチがあります。 現在流通している手榴弾は、主に「5167」。
最も珍しい手榴弾、パテック・フィリップ5650Gは、500本の限定生産で、パテック・フィリップの「アドバンスト・テクノロジー・リサーチ」プロジェクトの一環であり、いささか技術的な実験でもある。
パテックフィリップの手榴弾、あるのかないのか？
パテックフィリップからすれば、スチールケースのグレネード5167Aは今や30万を超えるレベルに達しているが、70万、80万は簡単に出せるノーチラス5711と比べると、グリーンフェイスのストレートが300万というのは「安すぎる」だけである。 ヴァシュロン・コンスタンタンのブルーディスク、4500Vや5500Vも30万円台まで一気に上昇したことを加味すると、パテック・フィリップのグレネード5167Aはとんでもないオファーではないでしょうか。 グレネード5167Aは、パテックフィリップで販売されているスポーツウォッチの中でも、群を抜いて「手に入れやすい」時計だと言ってよいでしょう。 つい先日登場したスポーティな5905Aのグリーンプレートは、100万円に迫る勢いだった。 5167Aは、ハード的に最も手に入りにくい製品です。
ヴァシュロン・コンスタンタン バーティカル・クロノグラフ 5510 エベレスト限定モデルなら、相場が非常に高いです。
パテックフィリップの新作、スチールケースの5905Aは、スポーティなグリーンの文字盤が特徴的なモデルです。
グレネードのようなスポーティなモデルを頑張って買うより、お金をかけずに、もっと前の年代のパテックフィリップを買って、整備に出して新品同様になって出てきた方が、いい匂いがしないか、という人もいます。 仏教徒で熱いものを追いかけない人ならいいんだけどね。