目指したのは究極のドライバーズウォッチ
さて、自動車と腕時計とは比較的相性の良い組み合わせですが、今回は高級時計メーカーMB&F（マキシミリアン・バッサー・アンド・フレンズ）が「ポルシェ918スパイダーにインスパイアされた」と称する腕時計、HM8 マーク2を発表。

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これは同社いわく「これまでで最も技術的に進化したドライバーズウォッチ 」と称するもので、ジラール・ペルゴのベースムーブメントを使用しつつもジャンピングアワーとトレーリング・ミニッツモジュールを追加しており、採用される巻き上げローターは22Kゴールド製、パワーリザーブは42時間、247個のパーツによって構成される、と紹介されています。

どのあたりがポルシェ918スパイダー？
なお、このMB&F HM8 マーク2はポルシェの公認ではないと思われ、というのもポルシェの腕時計は現在ポルシェデザインが一手に引き受けているから。

加えてどこにもポルシェクレストとPORSCHE文字がないとことからしてもやはり「公認ではない」と考えていいのかもしれません。
ただしこの腕時計のデザインにはポルシェ918スパイダーのディティールが随所に散りばめられており、やはり最大の特徴はこの「フライングバットレス」。

こちらが実車のポルシェ918スパイダーですが、うまくその雰囲気を捉えているように思います。

反対から見るとこう。

風防はサファイアクリスタル製となりますが、フライングバットレスの形状にあわせて「ダブルバブル」状に加工されています。

なお、MB&F創業者のマキシミリアン・バッサー氏は熱烈なカーマニアだといい、時計業界に入る前はカーデザイナーになることを夢見ていたとのことですが、今となっては「腕時計」「自動車」両方にかかわることが可能になったわけですね。

このMB&F HM8 マーク2は防水シャーシを備えるといい、様々なパーツを組み合わせて作られていますが・・・。

サイドから見るとサンドイッチ構造を持ち、クラシカルな形状のリュウズを持つことがわかりますね。

そして時刻表示はこの2つの窓から（拡大鏡が内蔵されており、文字が大きく見えるようになっている）。

なお、この腕時計は「ドライビングウォッチ」として設計されており、よってステアリングホイールから手を離さずに時刻を確認できるように設計されているようですね。

MB&F HM8 マーク2のケースは2種類あり、どちらもグレード5のチタンとカーボンマクロロンを使用していまが、そのカラーはホワイトもしくはブリティッシュ・レーシング・グリーン。

なお、MB&F HM8 マーク2の限定生産数は33本に制限されており、その価格は73,000スイスフラン（約1160万円）という相当に高額な腕時計。

ただ、恐ろしいのは「1000万円クラスの腕時計」が最近ではあまり珍しくなくなってしまったということで、少し前だとこの価格帯はリシャール・ミルくらいしか存在しなかったと記憶していますが、現在ではリシャール・ミルはもっと上の方に移行してしまい、その穴を埋めるかのように様々なブランドがその価格帯に集中しているわけですね。